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クイズは生物(なまもの)

クイズで問われる知識は、基本的にほぼ正確な事実であり、自明の「真実」であると思われがちです。
しかし、作問者も人間。全てを裁き定義する神が作っているわけではないので、時に正解を疑うことも大切です。
普通に間違えて作問されているとか、ソース取りが甘いとかいう場合もありますし、そういうレベルの誤りを無くしたとしても「クイズは生物(なまもの)」です。
そのことは折り込んだ上で、クイズと付き合い、クイズを楽しんでほしいと思います。

①事実は時が経てば変化する。

多いのは、「現在…なのは何?」「史上唯一の…は何?」に代表されるように、作問時点では事実を述べたものの、事実がどんどん変化してしまうパターンです。
「現在」や「史上」のように、時系列を示すワードがついていれば後から注意しやすいですが、特に時系列の表現がなくてもよくあります。
地名や芸名のように変わりやすいものはもちろん、言葉の定義、歴史認識すら、時代によって変わっていきます。
情報としての鮮度の長さは問題によりますが、絶対不変が保証された事実の方がむしろ少ないということは言い切れます。
本学園のクイズ集には、企業の時価総額のような日々変化する情報も盛り込んでいます。この知識は覚えたからもうOK、みたいなクイズだけではつまらないと思っているからです。
事実の変化に合わせて、問題文や解説文は変更するように努めていますが、多かれ少なかれ常にタイムラグは生じてしまいます。

②事実は文化圏が変われば変化する。

ふだん意識することは少ないと思いますが、日本語の情報ソースにおける事実とは、多くの場合、「日本で広く事実と考えられていること」に過ぎません。
日本国内であっても「○○教徒にとっての事実」「○○党員にとっての事実」などがしばしば互いに対立することを思えば、思想圏も文化圏の一つと見なせると思います。
「事実認識が激しく対立している話は、問題文にならない」などとは正直、全く言い切れません。

③どんなに隠そうとしても作問者の価値観は顔を出す(そこも含めて楽しもう)。

クイズは創作物ではありませんが、それでも作問にはある程度クリエイティブな要素があります。
短い文章の中で答えを察してもらうため、単に「一般によくいわれている」ことを、客観的・科学的な叙述と並べて作問することは多いです。
そんな中で、ふとした表現に作問者の価値観や教養観が見え隠れすることもあります。
情報の取捨選択にも作問者の傾向が出ます。私の場合はクイズプレーヤーとして、または社会人として「覚えておきたい」と思う情報を採用することが多いです。
ぜひ、そんな事情も鑑みながらクイズに接してみてください。

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